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【  2017年05月  】 

モートンの休日

フォスター家【オルガ番外編】

2017.05.31 (Wed)

 自分が根っからの仕事人間であることに、自覚症状はあった。 けれど、ここまで重症とは思いも寄らず。 自室で読書をしていても何やら落ち着かないし、使用人ホールの指定席であるアルコーブのベンチで忙しくしている部下たちを眺めてコーヒーを飲んでいれば、彼らを緊張させてしまうし。 休暇に入ってわずか三日で時間を持て余しているようでは、先が思いやられる。 フォスター家の為に力の及ぶ限り教育してきた部下たちを、...

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第十六話 見えない真意

【オルガ完結章】遠まわりな愛

2017.05.31 (Wed)

 ヴォルフがフォスター伯爵家に身を置くようになって、早三年の月日が流れていた。 収穫祭や復旧の進行状況、増えた工場の視察などで領地に赴くことも増え、その都度、昔は足が遠のいていた両親の住まう城にも顔を出してと多忙な日々で、あっという間の三年間。 あっと言う間と言えば・・・。「オルガ、大きくなったよな」「え?」 ポツリと言ったヴォルフに、フォスターは目を瞬いた。 自分の質問は「何故下町に行きたかった...

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第十五話 侯爵様の成長期

【オルガ完結章】遠まわりな愛

2017.05.27 (Sat)

 領地から揺られてきた汽車を降りたヴォルフは、自分の荷物を貨車から運び出している従僕たちに歩み寄った。「フォスター家の。汽車が遅れたせいで、随分待っただろう」「いえ、休憩の時間が増えたようなものですので。ヴォルフ卿こそ、汽車の立ち往生でお疲れでは?」「なに、車窓から牧羊地が見えてね。羊を数えていたら、よく眠れた」 従僕たちが笑うと、ヴォルフは満足げに頷いて駅の外へと歩いていった。 その後ろ姿を眺め...

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メイド派遣所の宗主様

盟友【オルガ番外編】

2017.05.21 (Sun)

 仕置き館の時は、私の来訪で収容者たちの空気は凍りついたし、マナー教室では緊張が走ったというのに。「おかえりなさいませ、宗主様!」「宗主様! 今からみんなでお茶の時間なの。宗主様もご一緒にどうですか?」「宗主様、今日のお茶は私に淹れさせてくださいな。派遣先で上手になったと言われたの!」「ちょっと、今日は私のお当番なのだから、出しゃばらないでよ」 ・・・派遣所の玄関を潜った途端、これだ。なんともまあ...

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メイド派遣所の罰と躾

盟友【オルガ番外編】

2017.05.19 (Fri)

 メイド派遣所への人員要請は予約制である。 最低一週間前に、必要人数と求めるグレードのオーダーを、手紙か電話で予約。 指名は不可。 以前は指名にも応じていたが、その商家の内部に詳しくなって仕事の手を抜くタイミングを覚え、お菓子や料理をつまみ食いしてお喋りに耽ったりする者が現れた経緯があり、同じ商家に集中的に通わせない決まりとなったのだ。「ぅあ~ん! あ! ひぁ! い、やあぁあ・・・ごめんなさいっ、...

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メイド派遣所の勤怠帳

盟友【オルガ番外編】

2017.05.16 (Tue)

 貴族が使用人を持つのは当然のことであるこの国だが、近年、商売に成功した裕福な商家でも、多くの使用人を雇うことがステイタスとなっていた。 ただ、使用人すべての生活面を面倒見きれるほどの富裕層はごく一部。継続的に雇用するのは執事とメイド頭くらいの商家が、時折必要な数のメイドを揃えるのに重宝したのが、メイド派遣所である。 ここのメイドたちは派遣所の寮で生活していて身元も確かな上に、寮で仕事や作法を躾け...

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道化師とお小言Twentiesのこと。

あとがき

2017.05.12 (Fri)

 これにて、道化師とお小言の二十代編はおしまい。 最終話が近付くと話の展開が暗くなる癖が抜けませぬ( ̄▽ ̄;) 書いてて疲れちゃった(;^_^A 十代編の最終話でちびフォスター(アーシャ)を絡めたので、今回もそうしようとして書き始めたのですが 三話も使っちゃったよ。びっくりだ。  ていうか。 スペンス伯爵を出した回からそのままこの話に突入するつもりだったのですが、 途中で力尽きて、閑話休題を挟んでみたり。 ...

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道化師とお小言Twenties8【最終話】

道化師とお小言【オルガ番外編】

2017.05.12 (Fri)

「なんで!」「ス、スコールド、痛い!」 ビシッ、ビシッ・・・と、普段よりきつい平手が、幾度も幾度も降り注いだ。「なんで! なんでだ! なんで! なんで・・・!」「やだぁ! あ! ん! もうやだ、痛いよぉ!」 こんなスフォールドは初めてだった。 悪戯心で屋敷を抜け出してお尻をぶたれて叱られたことはいくらでもあるのに、こんなに平静を失ったスフォールドの平手は初めて。 泣いているスフォールドも、初めて・...

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道化師とお小言Twenties7

道化師とお小言【オルガ番外編】

2017.05.10 (Wed)

「・・・くだらん。そういうことか」 スフォールドは頭を掻いて、書庫の長椅子に寝転がった。 この童話が生まれた大元は家督争いだ。 最初に幽閉された『道化師』は、フォスター家三代目当主の前妻の子だった。 彼が幽閉に値するような暴君たればその事実のみ残せば良いものを、こんな童話の形としたのは行為の正当化に他ならない。 子々孫々にまで、自分は間違っていないと主張しているのだ。 要するに、必死の言い訳。 そ...

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道化師とお小言Twenties6

道化師とお小言【オルガ番外編】

2017.05.08 (Mon)

 あちこちヒラヒラと舞い飛んで話し込んで来るので、クラウンが宮廷から出てくるのは、諸侯の中でもかなり遅め。 他の従者同様の時間に使用人控えの間を出るスフォールドが、車の中で待機する時間も、これに伴って長い。 使用人控えの間では他家の従者と交流をはかる時間にあてているので、ここでようやく小休止の読書をすることが多かった。 そこへ、車窓をノックする音。 スフォールドは本を閉じると、ニヤリとして助手席の...

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