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【  2016年08月  】 

Another5~朱雀の章・番外編~

ラ・ヴィアン・ローズ&朱雀の章 番外編

2016.08.31 (Wed)

 アイフェンを診療所からしばらく歩いた先の岬に連れてきたクロスは、地面にヘタりこんだ彼にペットボトルを差し出した。「ほれ、水。何やってるんだ、お前は」「クロス~、月が回ってる・・・」「飲み過ぎだ、馬鹿もん。しばらくここで休んでいろ。いい風だ」「ん~」 クロスが片付けの手伝いに立ち去ろうとすると、アイフェンがおぼつかない足取りで立ち上がり、フラフラと岬の先端へと歩き始めた。「おい、危ないぞ」 千鳥足...

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堕天朱雀昔話5

堕天朱雀昔話

2016.08.31 (Wed)

   この頃のアイフェンの日課は、日の出と共に起き出して、まずは畑仕事へ。 必要な世話を一通り施し、その日に使う野菜を収穫してから、デラが朝食の支度をしている間に、子供たちを起こして朝の支度をさせる。 朝食を済ますと、マジェスティーとクロスの5人の子供たちとマジェスティーを小学校に送り出し、掃除や洗濯を手伝ってから、老医師の営む村の診療所に手伝いに行く・・・という、なかなか多忙な毎日を過ごしていた...

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Another4~朱雀の章・番外編~

ラ・ヴィアン・ローズ&朱雀の章 番外編

2016.08.27 (Sat)

「じゃあ、これ」「アイゼン公国第二王子、カナン=シード公、現職は外務大臣」「次」「エーンブルグ共和国外務大臣、サモア=ケヴィン氏。次期大統領候補」「はい、次」「エジン国、エドモンド皇太子。同じく招待客のリトア国首相と独立問題で、微妙な関係性の真っ最中だ」 フラッシュカードのように、数百枚もの招待客の写真をかざし続けた朱煌は、最後の一枚を束に戻して拍手した。「Amazing! 完璧だよ!」 傍らでやり取り...

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堕天朱雀昔話4

堕天朱雀昔話

2016.08.27 (Sat)

 マジェスティーの誇大妄想癖の治療となると、アイフェンは熱くなりすぎる。 あの日に見せた冷静な対応力は、どこへ消え失せてしまうのか・・・。「ジェス! 待て! こいつ!」 自分たちの部屋から飛び出してきたマジェスティーにぶつかりそうになったのをかわし、クロスはいつもの日課の新聞をソファで広げた。 アイフェンが誇大妄想癖の治療として、マジェスティーに日記を書かせているのは知っているが、それを本人の目の...

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Another3~朱雀の章・番外編~

ラ・ヴィアン・ローズ&朱雀の章 番外編

2016.08.22 (Mon)

「アイフェン・・・アイシング、頼む・・・」 フラフラというか、ヨロヨロというか、歩くのもやっとのマジェスティーが、アイフェンの診療所を訪れたのは、とっくに日も暮れた頃だった。「こら、そんな泥だらけの格好(なり)で、診療室に入ってくるな」「ダメ、もう、限界・・・」 倒れこむように診療室のベッドにうつ伏せに倒れ込んだマジェスティーに、アイフェンは悲鳴に近い声を上げる。「こら! あー、もう! たった今、シ...

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堕天朱雀昔話3

堕天朱雀昔話

2016.08.21 (Sun)

「無理だよ! 無理、無理! わしゃ、こんな辺鄙な村の内科医だぞ! 弾の摘出手術なんか、できやせん! できてせいぜい、イボの除去くらいだ!」 自分の村の診療所にD・Dをかつぎ込んだはいいが、年老いた医者は、完全な試合放棄を宣言。 意識を取り戻していたD・Dは、ベッドの上で疼く肩を摩りながら、憮然とクロスを睨んだ。「同じ連れてくるなら、もちっとマシな病院にしろよ」 助けてもらっておいて、これだ。 彼が怪我...

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Another2~朱雀の章・番外編~

ラ・ヴィアン・ローズ&朱雀の章 番外編

2016.08.18 (Thu)

 先程から落ち着かぬ様子で部屋の中を歩き回っているアイフェンに、クロスが肩をすくめてティーポットを振って見せた。「いい加減、落ち着けよ、アイフェン。そら、座って。レーヌ様お手製のハーブティーでも飲んで、気を鎮めろよ」 ピタリと足を止め、のんきなティータイムを楽しんでいるクロスを睨むように振り返る。「あんたも少しは憤ったらどうだ? ラ・ヴィアン・ローズのNo.3クロス少将。我らの総領閣下が、護衛の一人...

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堕天朱雀昔話2

堕天朱雀昔話

2016.08.17 (Wed)

 ある日、クロスがアイフェンを街に誘った。 急ごしらえの増築の手直しや、彼の息子たちの部屋も増築したいから、材料を買い出しにいくのを手伝って欲しいと頼まれたのだ。 もちろん、断る理由もない。 息子たちの部屋を後回しにして、得体の知れない自分たちの部屋を優先させてくれたのだから。「私も連れて行け」 まだ上から目線の言葉遣いが抜け切らないマジェスティーの鼻をつまみ、アイフェンが首を振る。「お前は留守番...

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Another1~朱雀の章・番外編~

ラ・ヴィアン・ローズ&朱雀の章 番外編

2016.08.14 (Sun)

 そういえば、仕事以外で来日したのは、初めてだ。「静か」 先ほどまで歩いていた街中とは、正反対の、静寂。 マジェスティー・C・アースルーラーは、本当にここが人の住んでいるところなのか、一抹の不安を覚えて、辺りを見渡した。 器用なまでに密集して建てられた、小さな家々。 今まで仕事でマジェスティーが訪れた、こういう密集した家屋の住宅地は、常に生活臭溢れる賑わいがあったものだが・・・。「やっぱり、日本人...

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堕天朱雀昔話1

堕天朱雀昔話

2016.08.13 (Sat)

 ラ・ヴィアン・ローズも最近は大規模な出動要請もなく、平和な時が流れていた。 いつものようにマジェスティーの執務室に集う、この部屋の主と、その兄、そしてクロス。 クロスはすでに自分をご意見番の立ち位置に据えてしまっているので、この兄弟二人の会話を、レーヌお手製のハーブティーを傾けつつ、黙って聞いているだけだが。 ラ・ヴィアン・ローズの舵取りはマジェスティーに任せていれば良いし、その補佐は兄のアイフ...

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